彼女日記

今日の彼女はすこぶる機嫌がよかった。

昨日まで私がつきっきりで、彼女の代わりをしてあげたからかもしれない。

 

仕事が終わって(現在は在宅ワークがメイン)

彼女はすぐにヴァイオリンの練習を始めた。

彼女は昨年の12月、ふと暇だからという理由でヴァイオリンをはじめたのだ。

 

彼女は、弱くてすぐいろんなことを思い悩んでしまうけれど

音楽と触れているときだけはとても芯の強い女性になる。

 

私も彼女がそれに没頭している時は、優しく見守ることにしている。

彼女はヴァイオリン以外に小さいころから、ピアノとフルートをやっている。

どの楽器の時も彼女はとても一生懸命に楽器の練習に向き合うのだ。

 

まだ楽器を鳴らす段階で、悪戦苦闘している彼女を見ると安心する。

彼女が普段悩むような世の中の遣る瀬無い出来事が、全部この世から消えてしまったように見える。

ずっと彼女にはこの瞬間だけが訪れればいいのに。

 

そんなこ事を考えていたら彼女の練習は終わっていた。

 

「ケーキが食べたい」

 

なんとも唐突だが、それが彼女のかわいい所だ。

彼女は自分の母にケーキ食べたくない?と誘いをかけ

車で近くのケーキ屋さんにケーキを買いに行った。

 

今日の彼女は私が心配する事もなく、幸せそうな日々を送れたので

私も気を張らず、ゆっくり休めた。

 

明日も彼女にとって良い日になりますように。